『落ち着いて聞いてね。


ちーちゃんの容態が急変したの。
もってあと2,3日だろうって…

沙菜、今から帰れたりする?』



『平気。今すぐ特急電車拾って帰るよ』


私は祈ることも忘れてただ流れる景色を見てることしか出来なかった…



向こうに着いた時にはもう面会時間はとっくに過ぎていた。

でも心音が仲の良い看護師さんにお願いして入ることが出来た。


「ちーちゃん、またこの前手術したの。
一か八かの手術で…

でも後遺症が残っててずっと弱ってた。

それで…
今日の昼頃、突然意識を失ったの」


心音の話を聞き終わると涙が流れてきた。


「沙菜…」


「平気。今一番辛いのはちーちゃん何だから」


心音はちょっと悲しげな顔をしたけどまたすぐに祈るような顔つきになった。



「今日はもう帰ろう?」


1時間後、心音が言った。

私は頷き心音の親が迎えに来てくれた車でその日は帰った。