月日はあっという間に過ぎて夏休みは3日後に迫った。

私は少しずつ荷造りを始めていた。

コウとは「一緒に帰ろ!」って約束していた。


でもこの約束は私は果たすことが出来なった...


今日も1日講義が終わり寮に帰るところだった。

カバンの中に入れていた携帯が突然震えた。


画面には<心音>と<着信中>の文字。

心音とは頻繁に連絡を取っている。

だから「いつ帰ってくるの?」とかそんな連絡だと思った。

電話を取るとやっぱり心音の声が聞こえた。



『沙菜?!ねぇ、今平気?』


「心音?うん。大丈夫」


『あのね!ちーちゃんが…」



その知らせを聞いて私の思考が止まってしまった。


1時間後、私は特急の電車に乗っていた。


数日前から荷造りしといてよかった。


そう思った。


1時間前、心音から一本の電話が届いた。