「ちょ、何で笑うの?!」


顔を赤くして怒り出した。



「イヤ。沙菜の口から友達、という言葉が出るとはね…」



「私だって友達作れるもん」


頬をプゥッと膨らませそっぽ向いてしまった。


「怒るなって。でもよかったじゃん。
心音さんやちーちゃん以外の友達ができて」


オレが言うとヘヘッと嬉しそうに笑った。


「嬉しいんだ。こんなの初めて。
心音の時は体ばっかり気にかけてたから」



ニコニコと笑顔になった。


ちょっと遅めの昼食をとって最近の一か月間の事を報告しあった。


「この後どうする?時間まだ早いよな?」


「ごめん…課題があるから今日はこのまま帰るね」


残念そうに言ってそのあとは別れた。



オレと沙菜の未来はずっと続くと思っていた。

ずっと沙菜はオレの隣にいて笑うんだと思った。



この時はまだ気づかなかった。