15分後。



「あ、なるほど!」


ようやく解けて頭がスッキリする


「ありがと!」


小声でお礼を言いまた勉強に取り掛かる。


と、しようとしたが沙菜の横顔に見とれてしまった。



節目がちな大きな目に長い睫毛。

髪を耳にかける細い指先。

小さくてピンク色の綺麗な唇。



目が離せなかった。

1年以上一緒に居るのに何でこんなに綺麗って思えるんだろ。



「・・・コウ?」


「わぁ!」


急に声を掛けられて思わず叫んでしまった。

辺りを見渡すと静かに読書をしていた人達の視線が一斉にオレに集まってきた。

ゴホンッと誰かが咳払いをした。


「す、すみません・・・」


肩をくすめまた勉強に戻る。


沙菜はそんなオレを見てクスッとかわいく笑った。