それでも好きだよ。

「へ?!」

思わず叫んでしまった。

だって玄関の外にある門に1人の男の人が立っていたから。


多分、いや絶対秋野くんだ。



「秋野くん・・・?」



遠慮がちに呼ぶと彼はゆっくりと振り返った。

そして顔を少しゆがめた。



「ゴメン・・・楽しみで早く来ちゃって」




「ううん。嬉しい」



私は首を横に振った。



「私服、見るの2回目だ」



秋野くんが突然そんな事を言った。



「そ、そうだね」



それにあわせて相づちをうった。



「・・・・可愛いね」



カァッと顔が真っ赤になっていくのが自分でもわかった。



「ありがと・・・」


恥ずかしくて素気ない返事しか出来なかったけど。