「やっぱ俺、このままじゃ帰れないんだけど」


「どうして?」


「どうして、って……。そんなの決まってんじゃん!麻美ちゃんからのご褒美がほしいからだよ」


「ご褒美?」


コクンと頷くと、また、何がおかしいのか、笑いだす始末。 


「俺、本気なんだけど!」

「あっ、ごめんごめん。……で、どんなご褒美を期待してるのかな?」


と、ツンツンと俺の腹を指で押してくる。 


「中に入れてほしい…」