少し歩くと、小さな公園が見えてきた。 ――と、いきなり俺の手をするりと抜け、麻美ちゃんは勢いよく走りだした。 ―――…? 「俊介くんも早く〜!」 訳も分からず、とりあえず、後を追った。 「ブランコ乗ろう!」 「はぁっ?」 あからさまに嫌な顔をした俺に、容赦なく乗るように勧めてくる。 なんなんだよ、さっきから! 訳分かんねぇんだよな、ったく!