そんな俺の気持ちを知ってか、知らずか…… 


麻美ちゃんは、俺の胸元から顔を覗き込むように上目遣いをする。


その潤んだ瞳に、俺の我慢も限界がきた――。 


麻美ちゃんの背中に回した手を強め、右手で髪の毛を撫で、一度微笑みかけた。


それまで、手持ち無沙汰のように行き場のなかった彼女の手が、俺の背中に触れたのを確認した。


……よし、きた!


俺は彼女の輪郭を確かめるように頬や鼻筋、唇を指でそっと撫でていった。 



それに応えるように――