着いた先は、個室のある居酒屋。 麻美ちゃんは常連みたいで、店員と軽く挨拶を交わしてて、なんだかムカついた。 でも、それより気懸かりなことが……。 実は俺、めちゃくちゃ酒が弱い。 っていうか、飲めないのが正しい。 一応、高校生だしさ。 カッコつけて居酒屋に入ったものの、注文に戸惑った。 そんな俺の隣で、陽気な声を出す麻美ちゃん。 「日本酒、冷やでお願いしま〜す!」 ――…はぁ!?