カチャカチャ


鍵を開け、ドアを開ける。


ガラッ


夜月「犁ちゃん!!」


入ってすぐに呼び掛けるが、教室はしーん…と静かで、返事は帰って来ない。


机や椅子は全部後ろに下げられてる。


葵「ヒィッ!」


葵が小さな悲鳴をあげた。


悲鳴をあげるのも無理はない。


床や壁、机など、この教室にある物全てが血塗れで、教室の隅っこには、バットやナイフなどが置いてある。


犁ちゃんの姿はない。


勇斗「チッ いねぇか」


勇斗が舌打ちをして、机をガンッと蹴る。


教室には誰もいない。


紅音「………移動したのかも……」


小さく紅音の口が開く。


その線は有り得る。


あの犁ちゃんの叫びからして…


美希「犁ちゃん………大丈夫かな」


空を見て、そう呟いた美希。