遠子「それぐらいする子なんて沢山います」


私の心を読み取ったかのように彼女はそういう。


遠子「彼は、かっこよくて、優しくて……まさに誰もが憧れる存在でした。でも、それ以上は謎の男です…」


謎の男…


その桃希君が何であの事件に巻き込まれたんだろう…?


遠子「それと、手かがりを探すだけ無駄ですよ?」


夜月「え?」


遠子ちゃんの言葉に疑問がうかび上がった。


遠子「私達クラス全員で探しましたけど、なぁ~にも出ませんでしたから!それでは、気を付けてお帰り下さいね♪」


ガラガラー


ピシャン


…………は?


なに?


勇斗「おい、お前!!」


ガンガンとドアを叩く勇斗。


勇斗「何なんだよ、あいつ…」


勇斗が頭をガシガシかく。


夜月「このクラス………何か隠してる。きっと…」


ボソッと私が呟いたのが聞こえたのか、紅音が頭を抱えた。