ウィーン


自動ドアが開く。


ナースに場所を聞き、被害者の家族に話しかけた。


夜月「あの、被害者の赤櫁 桃希さんの家族ですか?私、橘 夜月です」


赤櫁 桃希ーアカミツ トウキー(♂)さんは、先週行方不明者になった私と同じ年の男の子。


イケメンらしいが、私のお父さんの方がイケメンだ。


左足を骨折して、入院していたらしい。


「はい。桃希の母の利子ートシコーです」


「父の桃寺ートウジーです。もしかして、あなた方が…?」


私達は、コクリと頷いた。


「「宜しくお願いします」」


ペコリと二人の頭を下げられる。


絶対に見つけなきゃ…