【完】幼なじみは最強不良。

麻耶はすごく寂しそうな表情。


でも…嘘はつけないもん…。


あたしは黙って俯いた。


麻耶 「何で樹なんだよ…」


聖愛 「…え?」


麻耶 「なぁ…聖愛…」


麻耶の黒の瞳に真っ直ぐ見つめられ、体が縛られたように動かない。


麻耶 「俺にしなよ…」


囁かれた言葉。


あたしは何も言えず、ただ俯いていた。


麻耶 「悪ぃ…」


麻耶は我に返ったように、あたしから離れた。


聖愛 「麻耶…」


麻耶 「……気にしないで」


聖愛 「えっ?」


麻耶 「気持ちだけ知っといてくれればいいから…」