キーンコーン―――


昼休みの始まりを知らせるチャイムが鳴る。


「由愛、私慧斗と食べるけど…本当に1人で大丈夫?」


涼花が心配そうに聞いてくる。


あ、そっか。
涼花は慧斗君と食べるんだね。


「うん、大丈夫だよっ。楽しんできてね」


「じゃ、行ってくるね」


涼花はお弁当を持って教室を出て行った。


はぁ……。
大丈夫って言ったものの、1人ってさみしいなぁ……。


私は机にお弁当を出して椅子に座る。


「…………」


食べる気になれない。



そのときだった。