「どーしたの、涼花」


「もう、休み時間まで平岡と楽しそうにお喋りしちゃって……まぁ、それはおいといて。実は消しゴム忘れちゃってさぁ……予備あったら貸してくれない?」


「消しゴム?予備あるからいいよーっ!」


涼花みたいなしっかりしてる子でも消しゴム忘れるときあるんだね!


私はそんなことを考えながら、自分の筆箱に消しゴムを取りにいって涼花に渡した。


「ありがとーっ!あ、もうそろそろチャイム鳴るからまたあとでね」


「うん、じゃあねー」


私も自分の席に着く。


キーンコーン―――


次は現代文か。
現代文ならまだ好きだからよかった。


教科書類を机に出して前を向く。