キーンコーン―――


「はぁ~……やっと化学終わったぁ……」


化学、あんまり好きじゃないから授業が長く感じるんだよね。


「お疲れ」


大希君が声をかけてくれる。


「あのさ、さっきのお礼のことなんだけど―――」


「由愛ーっ!!!」


私がお礼の内容を聞こうとしたとき、涼花に呼ばれた。


「あ、ごめん。またあとでね!」


「うん、大丈夫だよ」


私は大希君に謝って涼花の席に向かった。