「俺さ、実は相川のこと―――」


~♪~♪~♪~


大希君がなにか言いかけたとき、メールの着信音が鳴った。


「あ、お母さんからのメールだ。ちょっとごめんね」


私はケータイを確認する。


《今日は帰り遅くなるの?
寄り道するなら連絡入れなさいって
いつも言ってるでしょ?》


あ、連絡入れるの忘れてた。



《もう少しで多分帰るよ。
ごめんなさい!!》


返信して、ポケットにケータイを戻した。



「ごめんね!……で、さっきなんて言いかけたの?」


「あ…いや、やっぱり何でもない」



何を言おうとしてたのかな?
まぁ……何でもないって言ってるし、何でもなかったのかも!


「じゃ、そろそろ帰ろうか」


「うん」


「送るから道教えて?」


え!?


「何から何までしてもらって悪いよ」


「相川が襲われたら困るだろ?」


おそ……っ
ぶ、物騒なこと言わないでよ……。