「あ……」


席に着くときに、大希君と目が合った。


大希君とは……気まずいままなんてヤダ。
これからも仲良くしたい……。


「相川」


大希君がいつも通り、私の名前を呼んだ。


「ごめんね、相川を困らせて」


「大希君が謝ることなんてないよ!!」


「好きな女の子1人助けられない自分がすごく憎い」


大希君の悔しそうな表情を見ると、それぐらい私のことを想っててくれてるんだって実感する。


「はは……俺、翔希に負けてばっかだ」


「……っそんなことない!!私を助けたかったって思ってくれるだけで十分だよ」


「……ありがとう。相川が俺がプレゼントしたペンダント、必死に探してくれて嬉しかった」


「だって大希君がせっかく私にくれたものだもん……それに、私が大希君が好きだったから大切にしてたモノだから……」


大希君は驚いた表情をした。


「私……大希君のこと、好きだったんだよ」


「好きだった、か」


儚く笑う大希君。