「―――はい、これで帰りのホームルームを終わります」


担任の声でホームルームが終わり、みんな解散していく。


「由愛、行こっか」


「うん!」


涼花の声で廊下に出る。


すると―――


「すーずーかあああああ!!!!」


廊下中にそんな声を響かせて、慧斗君が走ってきた。


「俺を置いてかないでよっ!!!」


慧斗君は涼花に抱き着いた。



「もうっ!!人前でくっつかないでって言ってるでしょ!」


「だって涼花がぁ~………」


甘える子犬のように瞳をうるうるさせる。


「ごめん、言うの忘れてたけど、今日は由愛と買い物して帰るから」


「えーっ!?そ、そんなぁ……」


慧斗君、涼花の前では普段とキャラが全然違う。
ギャップ、すごいなぁ……。