「ちょっと由愛、昨日何かあったの?」


涼花が小声でにやにやしながら聞いてくる。


「う、うん。後で話すね」


「うふふ、楽しみ」


涼花……楽しんでる……。


「もし、俺が傘忘れたときは……ね?」


大希君はウィンクして自分の席に行った。


や、ヤバい……!
さっきのウィンク……もう、心臓爆発しちゃいそう…っ
絶対、傘に入れてあげます!
絶対の絶対!!!


「由愛、事情を話しなさい?」


「あのね、昨日―――」


涼花に昨日のことを全て話した。