なんでもかんでも思考が『乃愛』にいく父さん。 本当、どうにかしてくれ。 「あーらーた!早く早く」 「あ…ごめん」 うちから高校はやたら遠くて急行に乗っても30分くらいかかる。 だから同じ中学出身はおそらくいない。 友だちを作らなくては! …まっ、愛里がいるからいいと言えばいいんだけど。 やっぱり男友達大事だもんな! 「よしっ、準備できた!」 「よしっ、行こっ」 黒いリュックを背負い、玄関に向かった。