「雄…星…くん……?」


玲美は荷物を地面に落とした。

そして、制服姿の雄星の元へかけていった。


「良かったじゃん…」


いつも完成を恐れて逃げてた。


そんな玲美が本当に心から好きな人ができて

今その人が目の前で自分を拐いに来てくれた

なんて…


それこそ幸せなんだよ…玲美。



雄星は玲美の手を引いて走っていった。

雨の中傘もささずに……


「傘渡したのに落とすなんて全くバカだろ…」


俺は玲美の落とした荷物を拾って

アイツの家に向かった。


俺の愛すべき人の元へ………。