「………」


「今更、好きだなんて言えないよ…。私、
いつの間にか雄星くんが好きになってたの。」


冷たい空に揺れ動く感情。

それに鋭く刺さる悲しい言葉。


タンポポのように咲いた後、枯れていく定め。


そう玲美が言ってるようで

俺には耐えられなかった。



「壊しちまえ…」


「えっ…?」


「お前を縛り付ける運命なんか壊しちまえっ!好きも嫌いも…玲美が決める事だろ?なっ!」


俺は玲美の頭を撫でた。

そして、玲美に笑いかけた。


「それにさ…アイツ、来てるみたいだぞ?」


俺は玲美の後ろを指差した。

そして傘を渡した。