玲美ちゃんは驚いていた。


「さよならっ…雄星くんによろしくね…。」


そう言ってアタシに悲しい瞳を向けた。

何で……?何でそんなに悲しそうな顔するの?


玲美ちゃんが望んだことじゃないの?


「本当に好きな物は手に入らないものなのよ。」


…これが悲しい嘘なんだ。

玲美ちゃん、笑えてないよ………。


「どうして私…こんなに我が儘なんだろう…。」


「玲美ちゃん…」


「会えなくったって…触れられなくったって…
話せなくったって…いつも励まされてた。」


玲美ちゃんはアタシをそっと抱き締めた。


何でなんだろう…胸がいたい……。