「ひゅー…アタシ…」


そう続きを言おうとした時、ひゅーは

又、アタシを優しく抱き締めた。


「ハルタ…こういう時に
悲しい嘘をつくもんなんだよ。」


また泣きそうになった。

アタシがいつの日か言った言葉。


『悲しい嘘をつけばいいのに…』


その言葉を思い出して悔しくなった。


何でアタシ…あんな事言ったの?

本当の気持ちを見失うような事言ったの?


「ひゅーは優しすぎるんだよ…優しすぎる…。」


今にも蹴りたい…蹴ってしまいたい…

そんな2つの背中がアタシを迷わせたんだ。


ひゅーとゆーのどちらが好きなんだって…。