窓の方を見ると必死に停留所に向かって

走っている男子高生の姿が見えた。


そして、息を切らして

停留所からバスに乗り込んできた。


汗ばんだブラウス…空色のネクタイ

星のシンボル、青黒い柔らかな髪…。


間違いない。


「ひゅーっ!」


アタシはバスの席を立ち上がって、

ひゅーの立っている所へと近づいていった。


ひゅーは汗をシャツの袖で

拭いながらアタシの方を向いた。