『もっと悲しい嘘をつけばいいのに…』


玲美は笑ってた。


その言葉を思い出して俺はハッとした。

サヨナラが近づいていくカウントダウン…


こんなところで寝転んでる暇なかった!


俺はベッドから起き上がって玲美の病院へ

行こうと家を出た。



でも、家を出てすぐに俺は

アイツの姿を見てしまったんだ。


俺の足を止めるアイツに……


「ハルタ……?」


俺の家の前をスタスタと通りすぎていく

ハルタの腕を思わず掴んだ。