『電話に出ることが出来ません。
ピーっと発信音が鳴ったらお名前と……』


ーーープツンっ…


「何で…何で出ないの?雄星…」


アタシは携帯をぎゅっと握り締めて

胸に押しあてた。


アタシは浜辺から動かずに、

ずっと雄星が帰ってくるのを待っていた。


でも、もうすぐで花火も始まるみたいだから

皆がここに集まってきてワイワイとしていた。



賑やかになりだした、この砂浜から離れようと

思い、アタシはその場を立ち上がって

後ろを振り返った。