「雄星くん…貴方がここに来たって事はひゅーとハルタちゃんの間に何かあったのね…。」


井上さんは苦しそうにそう言った。

彼女は知っていたんだ。


日向の心が自分から離れていっている事を…


「井上さん…ほんとごめん…。」


僕は井上さんのベッドの前で頭を下げた。

結局彼女を苦しめているのは自分なんだ…。


僕がハルちゃんをちゃんと捕まえて

いなかったから…だから井上さんはっ……。


「雄星くん…。謝らないで?
貴方が悪いんじゃないんだから。」



井上さんは僕の顔に手をやって

そっと僕の顔を持ち上げた。