その後すぐ、その場で崩れ落ちて

涙してたのは君だよね…?


俺は本当に最低な男なんだ…。


「くそっ…」


近くの電柱を思いっきり殴った。


涙が止まらない…

あり得ねぇ…あり得ねぇ…。



「くっそ…もう、あの頃の
笑った顔は見れないのか…っ。」


俺は玲美に破られた写真を手のひらに

乗せて見つめていた。



その時…だった。


「君なら分かってくれると思ってたよ…。日向。」


そう言って俺をスラリと通りすぎていく

雄星の後ろ姿が見えた。


俺はうつ向いたままもう一度だけ

電柱を殴った。


誰にも聞こえない声で叫んでた。