手を掴まれたとき、

心臓が止まるかと思った。


期待してた言葉とは裏腹に

彼女の為の言葉が私に降り注ぐ。



『見舞いに来たんだろ。薔薇、
玲美好きなん だ。見せてやってくれ。』


私は小さく頷いた。


玲美ちゃんと話をしようと思って

来たのには変わりなかったから…。


これが彼女の罠だとも気付かずに…。