「……もと、ごめん。来ちゃったよ。」 あたしはお墓の前にしゃがみこんだ。 そして、スーパーの隣の花屋で買った花を供えた。 「もとは、あたしのこと恨んでる…?」 お墓に喋りかけたところで返事が来ないのは重々承知だけど…。 「…もう、もとに逢わないはずだったのにここに来ちゃったの。ごめんね。………あたしはまだ元のこと大好きだよ、」 あたしは手を合わせ目を閉じそう言った。 立ち上がり来た道を戻ろうとしたとき、霊園の入口で人影を見つけた。