どのくらいたったのだろうか、空には薄っすらとした夕日が浮かんでいた。 「……もう5時か。買い物行かなきゃ」 今日の夜ご飯はあたしが自分で作っていいことになっている。 あたしはゆるゆるのスウェットを着て家を出た。 自転車にまたがりゆるい坂道を下って行く。 スーパーで材料を買ったあたしは家に帰らず、ある場所を目指した。 水丘霊園ーーーーー そう書かれている場所に自転車を止めた。 そして、君の名前を探す。 大崎 元哉と大きな石に彫られた場所にあたしは足を止めた。