男子の輪にいるときはあんなに楽しそうなのに・・・
「それがねっ、あの王子様・・・彼女いるんだよー!!」
・・・え!?
「え!?嘘でしょ?」
あたしは椅子から立ち上がり教室にいる生徒が振り向くぐらい大きな声を出してしまった。
もちろん、冷血王子もあたしを見た。
すると、麻央があたしの肩を叩いた。
「美和、冷血王子好きなのー?」
ふふっと麻央は笑った。
「え!?ちちち、違うから!!」
「女嫌いなんでしょ?なのになんで彼女?」
ニナはクリームパンをかじりながらそう言った。
そうだよ。女嫌いとか言っちゃって本当は大好きなんじゃん!!
『でも、初めてだわ。こんなに喋れる女なんて。』
ウソつき。
あたしだけなんだって少し浮かれて自分がいたことに腹が立つ。

