あたしは急いでブレザーに腕を通し、いつもならちゃんとトリートメントする茶色がかった髪も今日は例外でブローだけ。


こけそうになりながら階段を降りリビングに猛ダッシュ。



「お母さーん!おねえがあたしの目覚ましパチってたの!」


テーブルに用意された目玉焼きとサラダを一気に流し込む。



「あ〜そうだったの?お姉ちゃんも今日は朝から大学だったからね。こらっ!女の子なんだからもっとお行儀良く食べなさい!」



お母さんは目玉焼きとサラダを流し込むあたしを指してそう言った。



「しょうがないじゃん!急いでるんだから!ゴホッ。お母さん、今日も遅番?」


あたしはさらに無理やり牛乳を流し込む。


「うん。そうなの。お姉ちゃんも遅くなるって言ってたから何かあったら、悠宇くんの家にでも・・・」


「大丈夫だよ!そのお鍋カレーでしょ?
食べとくから」



「ごめんね、いつも。じゃあ戸締りしっかりね!」


そうあたしに鍵を渡すとお母さんは仕事に向かった。