すると、間も無くして先生が来てホームルームが始まった。


先生が朝の連絡をしているとき後ろのドアが開く音がして数人の男子がぞろぞろと教室に入って来た。


そこには、あの冷血王子もいて・・・


「おい!お前ら遅刻か!その前に、生徒指導室行ってこい!」


先生にそう言われた男子数名はダルそうに文句を言いながらまた教室から出て行った。



・・・アレ?

冷血王子はそのままあたしの後ろの席についた。


生徒指導室行かなくていいの?


あたしは気になって隣に座っているやけに体格が貧弱でメガネをかけた男の子の机を軽く叩いた。


「冷血王子は生徒指導室行かなくていいの?」


あたしが小声でそう言うと驚いたようにあたしを見た。


「あ、あたりまえです、よ。いいい伊月く・・・王子様はこの学年一成績がいいんですから。先生も何も言えないんです。」


そういうことです。とメガネくんが言った。


なるほど・・・顔がいいうえに成績も優秀ときたか。そんでもってサッカー部のエースでしょ?


ため息しかでない。


でも、先生も成績が良いだけでそんな贔屓するなんて・・・