「ふーん。…“かもしれない”?」 伊月は怪訝な表情を浮かべて薄ら笑いした。 「やっ、その……伊月っす好き……だよ?」 すると、伊月の顔はさらに険しくなった。 嘘?怒ってる!? こんなに勇気出して言ったのに!!? 「伊月っ、怒って────……」 その瞬間、ギュッと何か暖かいモノに包まれた。 それが伊月の腕の中だと理解したときには思考停止しそうだった。 「……伊月、?」 「お前、ほんとバカだな。」