「ちょ!ちょっと!!…どこいくの?」
「お前が喜ぶところ」
そう、伊月はふっと笑うとあたしの手を優しく握るとまた歩き出した。
あたしが喜ぶところ……?
半信半疑のまま伊月に引っ張られるままついて行くと……
数分歩いて着いた場所はあたしが住んでいるところよりもっとにぎやかな繁華街。
流れ行く人々はみんな笑顔でクリスマスを楽しんでいるようだ。
街の木々は電飾があしらわれいつもより明るく綺麗ですべてに目を奪われる。
見惚れていると、いきなり伊月が立ち止まり思いきり伊月の背中にぶつかった。
「いった〜、急に止まらないでよ!」
すると、伊月はおでこをおさえるのあたしの背中を軽くおした。
「ほら、」

