急に何を言い出すかと思えば・・・
「なっ、何言ってるの!?仲良くなんて・・・」
すると、ニナはフフッと微笑んだ。
「なんだかね、元くんと美和を見ている感じがしたの。昔の二人を見ているようで何だか微笑ましかった。」
「あの人と元は似てないよ。全然っ!
ほんと、嫌なヤツ!何が王子様よー!」
あたしは足をバタつかせた。
「ちょっと!揺らさないで!転けるってばー!」
「だって、アイツムカつくんだもん!」
ギャーギャー言っているうちに、ニナの家に着いた。
「どうする、送って行こうか?」
「大丈夫!すぐ近くだからっ!ありがとー。じゃあまた明日ねー!」
あたしはそう言って荷台から降りた。
「うん、ばいばーい!」
ニナが家に入るのを見送るとあたしは1人歩き出した。
気がつけば、勝手にあの場所に足が進んでいた。

