「ちょっと!緒形どいてよ!!」
なんとか腕を引き離そうとしたけど逆に、重心が崩れて倒れこんだ。
「イヤーーー襲われる死ぬううううキャーーーーーー」
……なんて叫んでみたけど緒形の反応はなくて……
代わりに、規則正しい寝息が耳元から聞こえてきた。
……ナニコレ。
「もー上で寝るな!!起きろバカ!!重いいいー!!」
緒形の下敷きにされたまま山の中に取り残された。
しかも一目には見えないこんな場所。
あぁ、このまま死ぬのかな……
急に脳裏に浮かんだニナの話を思い出して……震えた。
ど、どどうしよ……
そんなとき、上の草むらからカサカサっと音がした。
……ま、まさか………
すると、そこから黒い影が!!!
お、おば…おばばけえええ!!!
「キャーーーーーー」
そこであたしは意識を手放した。

