「・・・へ!?」
あたしは冷血王子様から声をかけられものすごく動揺した。
「コレ・・・俺のイスの下に落ちてたんだけど。」
そう、茶色の瞳があたしを覗き込んだ。
その姿は、元と重なって見えた。
「あ、ありがとう?」
あたしは冷血王子様から鉛筆を受け取ろうとした・・・のだけど
パッと鉛筆を取り上げられた。
「・・・え?」
冷血王子様はあたしの鉛筆を凝視して苦笑した。
「フッ、何この名前入りの鉛筆。あんたこんなの使ってんの?」
・・・は?
あなた本当に王子様デスカ?
あたしカッとなって鉛筆を奪おうとしたけど鉛筆を上にあげられ取れない。
「か、返しなさいよ!それは、ただのラッキーアイテムで・・・」
あたしは小声でそう言い、上にあげられた鉛筆に手を伸ばす。

