そんでもって無償にざわさわした。

俺、病気か?

俺は壁に背を向け二人の会話を聞いていた。



「ごめん…ね。あたしはどこにもいかないよ。悠宇のそばにいるよ。」



ふーん。そうゆうことか。

後の話はイライラして聞こえなかった。
と言うか、俺の耳が拒絶反応起こしていたようだ。



やっと蒼井がいなくなったところで出て行こうとしたが、悠宇は俺がいることに気づいていた。



「いつからいた?」


おいおい。お前は悪魔か。
知ってるくせによ、


「さっき。コーチが呼んで来いってうるせーから。」



「……美和のことなんで泊めた。」


その話か……


「…電話きたからだよ。とくに理由なんてねーよ。」


これ以上めんどくさい俺は早く来いよと言って練習に戻った。

いや、悠宇から逃げたのかもしれない。



グラウンドに行く途中自転車置き場でアイツを見つけた。


「お!今から練習?」


「………おう。」


アイツは思い出したかのように自転車をほりなげて駆け寄ってきた。