「ごめんなさ……」
「お母さんが知ったらどう思う?あたしだってもう少しで警察に電話するところだったのよ?……美和……」
お姉が近づいてきて叩かれると思って目をきつく閉じた。
でも、頬からの痛みは感じられず代わりに身体かギュッと苦しくなった。
「美和……ほんとに心配したのよ。よかった……無事で……」
身体が苦しくなったのはお姉に抱きしめられてるからだと今悟った。
「お姉………」
こんなにお姉があたしのこと心配してくれてたなんて……
そのとき、ガチャっと音がしてドアが開いた。
「申し訳ありません。僕が無断で泊めてしまいました。彼女は怒らないであげてください。」

