「伊月…!ありがとね。」
二人っきりのエレベーターさっきのことであたしだけ気まずい。
「ん。お前家帰るだろ、?」
「うん。」
特に会話なんてなくてあたしの家につくまで無言だった。
「ごめんここで待っててね!」
申し訳ないが伊月を家の前で待たせてた。
鍵かかってないなと思ってドアを開けると、玄関にしかめっ面のお姉が立っていた。
「……どこ行ってたの。」
いつもは見せない真剣な顔のお姉は少し怖かった。
「と、友達の家……」
あたしはお姉の真剣な眼差しを見ていられず下を向いた。
「どうして連絡くれなかったの。……心配したのよ!!……悠宇君も美和のこと心配してたんだよ?」

