「たっだいまー!!」
そう元気な声が聞こえてあたしはドアの方を咄嗟に向いた。
パチっとあった目と目。
ドアの前に立っていたのは綺麗な大人の女の人だった。
茶髪のストレートにキリッとした瞳が印象的だった。
でも、どこか幼く可愛い印象をあたしにあたえた。
びっくりしたあたしは伊月の上に乗っかったまま動けなくなった。
「……とも何してんの、こんなところで」
冷ややかにそう言った女の人。
伊月はゆっくりとあたしをおろした。
「……別に。コイツがこけてきただけ」
伊月は何事もなかったかのようにキッチンの冷蔵庫からお茶を出して飲んでいる。
すると、女の人があたしに近づいてきた。

