ど、どうしよ……朝までこれはキツイよ。
あたしの状況を知ってか知らずか、さっきより雨風が強くなった。
完全にあたし嫌われてるじゃん。
ニナは風邪だから泊めてもらうことなんかできなくて。
桃香はお家デート?
麻央夜まで塾。
あとは頼る人なんていなくて……
あたしはおもむろに携帯の連絡先をスクロールした。
悠宇なら助けてくれるってわかってる。
でも、いつもお世話になってるから迷惑かけれないよ……
そんなとき、ある人の番号であたしは手を止めた。
そんなあたしは、何故か通話ボタンを押してしまった。
「………はい」
ぶっきらぼうな声が聞こえてあたしは携帯を持つ手を強めた。

