「んなっ!!あんたがこんなこと言わなかったらあたしだってね!!怒らないわよ!!」
「まあ、まあ、お二人さん落ち着いて!お二人さんはあれだね、あれ!
喧嘩するほど仲が……ーーー」
「「よくない!!!」」
思わず声が重なったあたしたちはお互いに顔を見合わせた。
運転手さんは、ほら仲良しじゃない。
と、嬉しそうに言った。
そう言われあたしたちはムキになってお互いそっぽを向いた。
そんなこんなで空港に着いた。
「じゃあ、カードで。」
支払いのときにいきなり伊月はカードを出した。
え?あんたほんとに高校生か?
運転手さんはいつまでも仲良くねとあたしたちに手を降った。
「伊月!カードって……」
「俺の親病院やってるから」
そうあっさり交わされた。
な、なるほど。お坊ちゃんな訳か。
「ねえ、病院ってもしかして!あの伊月総合病院?」
「そーだけど。」

