来たみたいだよ!と桃香がそう言って目を輝かせた。 キャーキャーと女子達の歓声の中、数人の男子達がぞろぞろと教室に入ってくる。 「・・・どれが噂の冷血王子様?」 あたしは麻央に耳打ちをする。 「ん〜まだ来てないかも・・・あっ!あの一番後ろの茶髪!」 麻央は後から入ってくる男子を指した。 その瞬間、 時間が止まったような気がした。 嘘・・・。 ーーーーーー嘘、でしょ? どうして、アイツが・・・ 「ーーーーーも、と?」