「ふーん。ニナちゃん去年も委員長やってたんだー。なんか意外じゃね?」
「んー。そうかもね。去年ニナが委員長に立候補した理由は彼氏の先輩が生徒会してたからかな。」
そこまで言ってあたしは口を抑えた。
やだっ!またあたしったら……
「ふーん?例のセンパイねー。」
緒形はわかりやすく顔を歪めた。
前にニナの彼氏のことをうっかり緒形に言ってしまったことを思い出した。
「もう、諦めたら?ニナあんたのこと眼中にないみたいだし。」
あたしがそう言うと緒形の目はキリッと変わった。
「諦めることできたらとっくに諦めてるって。それが出来なくて困ってんじゃん。お前だったらわかんだろ?届かない相手を思い続けること。」
届かない相手。
ずっと、元が好きだった。
元に彼女がいるってわかってたのに諦められなかった。
諦められたらどんなに楽なんだろうって思ったりもした。
「わかるよ。わかるけど……」
「初めてなんだよ。こんな人を好きになったなんて。」
あたしはパッと緒形の顔を見た。
そこには、いつもおちゃらけている緒形ではなく真剣だった。
「わかったよ。協力する、ニナのこと」
あたしがそう言うと、緒形はまじで?と言わんばかりに顔付きが明るくなった。

