「あ?もしもし〜オレオレ〜」
そんな呑気な声が聞こえた瞬間アイツだと悟り、電話を切ってやった。
すると、同じ番号から何度も電話が……
「何よ!うっさいわね!あんたのせいで見失っちゃったじゃない!!」
あたしは言ってからハッとしてしまった。
何言ってんだ、あたし。
「ん?ご機嫌斜めなわけですか?」
通話相手はもちろん緒形だった。
「そうよ!ご機嫌斜めよ!」
すると、そんなあたしの声を聞いて大笑いしだした。
「なんだよー。お前まじおもしれー。ははっー」
なんだコイツ。喧嘩売ってるのかな?
「用がらないんなら切るからね!」
「おーおーちと待った!美和どーせヒマだろ?カラオケ来いよ!」
緒形の声の後ろから楽しそうな声が聞こえた。
あれは、桃香!?
桃香のやつ、緒形を誘ったのか?
ということは、ニナがピンチ!
「ちょっ!あんたお昼ニナ連れてどこ行ってたのよ!?」
「ん?さぁーどこでしょう?」
いかにも緒形は挑発的にそう言った。
「許さん!明日覚えとけ!」
あたしは勢いのまま電話を切った。

